親族間でマンション売却をするときの手順や注意点を、一般的なケースとの違いを踏まえ解説します。
親族間のマンション売却では心情的に安い価格設定をしたくなったり、正式な書類作成は不要と感じたりする方も多いでしょう。
そうすることで起こる問題や対策をご紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
親族間でマンション売却!一般的なケースとの違いやその流れを解説
親族間でマンション売却をする場合は、一般的なケースと違い売却相手がすでに決まっているため、売却活動をする必要がありません。
そのため親族間でのマンション売却と一般的なケースは、スタート地点に違いがあると言えます。
親族間でのマンション売却は不動産売買契約書の作成から始めましょう。
不動産売買契約書はオンライン上にあるテンプレートを活用して作成できます。
契約書に記入する内容を正確なものにするため、登記簿謄本を取得する必要もあります。
次に相場からかけ離れていない売却価格を決定して、契約書に記入し完成させてください。
契約書を取り交わし買主から売主に代金の支払いが済んだら、所有権移転登記を司法書士に依頼して、マンションの所有権を移転しましょう。
そして親族間であってもマンション売却などをした場合、翌年の確定申告で譲渡所得として忘れずに申告する必要があります。
売却活動が不要な親族間売却ですが、流れは一般的なケースと大きな違いはなく、むしろ売却価格決定などは親族間だからこそ悩むポイントとなるでしょう。
マンション売却をするなら親族間であっても、不動産会社などの専門家に相談することをおすすめします。
親族間でマンション売却!気を付けたい注意点を解説
●注意点①みなし贈与とされないよう気を付ける
マンション売却をしたつもりが、思いがけず贈与とみなされることをみなし贈与と呼びます。
贈与とは金銭のやり取りをせずに不動産などの財産を与えることです。
みなし贈与とされないよう気を付けることは親族間でマンション売却をする際の大切な注意点ですが、それは税金面にデメリットがあるためです。
具体的には、みなし贈与とされてしまうと贈与税が課せられ、売却時にかかる税額より高額になる場合が多いとされます。
親族間のマンション売却だからと相場からかけ離れた安い売却価格を設定すると、みなし贈与とされる可能性があるので避けたほうがよいでしょう。
●注意点②住宅ローンの審査に通りにくい
親族間でマンション売却をする際の注意点として、金融機関の住宅ローン審査に通りにくくなることがあります。
親族間売買であるため住宅ローンが住宅に関すること以外に利用される可能性を疑われたり、保証会社から保証の対象とされなかったりすることが理由です。
適正なマンション売却価格を設定して親族間取引をする場合、多額の費用が必要なので住宅ローンの審査に通らないと困る方は多いでしょう。